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家と暮らしのコラム
団信保険(団体信用生命保険)とは?種類や保障内容をわかりやすく解説

団信保険(団体信用生命保険)とは?種類や保障内容をわかりやすく解説

2025年3月10日(月)

この記事では、団信保険(団体信用生命保険)の概要について解説します。
団信保険は、住宅ローン契約時に多くの人が加入を求められる保険ですが、内容を十分に理解しないまま加入してしまうケースも少なくありません。住宅ローンにおいて、万が一のリスクをカバーする重要な保険となり、その内容を正しく理解しておくことが大切です。
この記事では、団信保険の種類や保障内容を詳しく解説します。また、保険を選ぶときのポイントや加入するときの注意点についても触れるので、ぜひ参考にしてください。

【この記事でわかること】

  • 団信保険(団体信用生命保険)とは?
  • 団信保険(団体信用生命保険)の主な種類・保障内容
  • 団信保険(団体信用生命保険)を選ぶときのポイント
  • 団信保険(団体信用生命保険)に加入するときの注意点
  • 団信保険(団体信用生命保険)に加入できない場合の対処法

団信保険(団体信用生命保険)とは?

団信保険(団体信用生命保険)とは、住宅ローン契約者が万が一の事態に陥った際に、残高をカバーしてくれる保険です。

以下で詳しく解説します。

  • 団信保険の仕組み
  • 団信の加入方法・条件

ここからは、上記2点について詳しく見ていきましょう。

団信保険の仕組み

団信では契約者が死亡、または高度障害などにより住宅ローンの返済が不可能になった場合、保険会社がローン残高に相当する保険金を金融機関に支払い、債務を解消する仕組みです。

民間の金融機関において、通常の団信保険料はローン金利に含まれているので、契約者が別途支払う必要はありません。

ただし、がんや脳卒中などを保障する特約付団信の場合は、金利の上乗せや保険料の別途支払いが必要になります。

団信の加入方法・条件

団信は、住宅ローン契約と同時に手続きを進めるのが一般的で、金融機関の案内を受けて加入します。

加入の条件として、保険会社が設定する健康状態の基準をクリアしなければなりません。具体的には、既往歴や現在の健康状態についての申告や、必要に応じて健康診断の結果が求められることがあります。

基準を満たさない場合、団信に加入できないこともあるため注意が必要です。

団信保険(団体信用生命保険)の主な種類・保障内容

ここでは、団信の主な種類・保障内容を解説します。

  • 一般団信
  • 三大疾病保障付団信
  • がん保障特約付団信
  • 団体信用介護保障保険
  • ワイド団信

順番に見ていきましょう。

一般団信

一般団信は、住宅ローン契約者が死亡または高度障害状態に該当した場合に、残った住宅ローンの返済を肩代わりしてくれる保険です。

高度障害とは、両目の視力を永久に失う場合や、言語機能や咀嚼機能を完全に失う場合など、日常生活が大きく制限される状態を指します。

一般団信の保険料は、基本的に契約者が別途支払う必要はなく、住宅ローンの金利に含まれていることが一般的です。

また、一般団信への加入には健康状態の審査が伴うことが多く、基準を満たさなければ加入できない場合もあります。

三大疾病保障付団信

三大疾病保障付団信とは、死亡や高度障害に加えてがん(悪性新生物)や心疾患、脳血管疾患のいずれかで所定の状態に該当した場合に、住宅ローン残高がゼロになる保険です。

一部の金融機関では保障対象をさらに拡大し、5大疾病や8大疾病に対応する団信を提供している場合もあります。

三大疾病保障付団信の保険料は、住宅ローン金利に年0.1%〜0.3%程度上乗せされるのが一般的です。

がん保障特約付団信

三がん保障特約付団信とは、死亡や所定の高度障害状態に加え、所定のがん(悪性新生物)と診断された場合に、住宅ローンの残債が全額または一部保障される保険です。

金融機関によっては、がんと診断された際や所定の治療を受けた際に一時金が支払われるタイプもあり、保障内容や条件はさまざまです。

この特約を付ける場合、保険料にあたる金額が住宅ローン金利に上乗せされることが一般的です。上乗せされる金利は年0.1%〜0.2%程度で、金融機関やプランによって異なります。

団体信用介護保障保険

団体信用介護保障保険とは、契約者が保険会社の定める要介護状態となり、その状態が180日以上継続した場合や、公的介護保険制度で「要介護3以上」と認定された場合に保障が適用される保険です。

この場合、住宅ローンの残高に相当する介護保険金が支払われ、ローンの返済に充てられるため、住宅ローンが完済となります。

加入する際には、保険料にあたる金額が住宅ローンの金利に上乗せされることが一般的です。上乗せされる金利は年0.1%程度で、保障内容や条件によって異なる場合があります。

なお、団体信用介護保障保険の加入条件や適用範囲は金融機関によって異なります。

ワイド団信

ワイド団信とは、健康上の理由で一般的な団信に加入できない人に向けて、引受条件を緩和した団体信用生命保険です。

告知項目が少ないなど契約条件が緩やかに設定されているため、持病や傷病歴がある場合でも契約できる可能性があります。

ただし、保険会社の審査結果によっては加入できない場合もあるため注意が必要です。

ワイド保険は、一般団信と同じ保障内容ですが、条件が緩和されている分、保険料が割増しされる仕組みになっています。

多くの場合、保険料にあたる金額が住宅ローンの金利に年0.3%程度上乗せされます。

団信保険(団体信用生命保険)を選ぶときのポイント

ここでは、団信を選ぶときのポイントを解説します。

  • 保障内容が充実しているかを確認する
  • 保険料が保障内容に見合っているかを確認する
  • 保険金が支払われやすい条件であるかを確認する

順番に見ていきましょう。

保障内容が充実しているかを確認する

一般的な団信は、死亡や高度障害状態が保障対象ですが、それだけでは不十分な場合もあります。たとえば、病気やケガによって障害状態になったり、働けなくなり収入が減少したりするケースも考えられます。

死亡以外の理由で住宅ローンの支払いが困難になる場合を想定することが重要です。

保険料が保障内容に見合っているかを確認する

保険料が保障内容に見合っているかを確認するのも、団信を選ぶときの重要なポイントです。

団信にはさまざまな特約があり、保障範囲が広がるほど保険料が高くなる傾向があります。

特約付の場合、金利に0.1%〜0.3%程度が上乗せされることが一般的です。

ただし、保険料が高いからといって必ずしも最適な保障が得られるとは限りません。保険料と保障内容を比較して自分や家族に最適なプランを選びましょう。

保険金が支払われやすい条件であるかを確認する

保険金が支払われやすい条件であるかを確認するのも、団信を選ぶときのポイントです。

団信の保険金が支払われる条件は、金融機関や保険商品によって異なるため、内容をよく比較しましょう。

たとえば、ケガや病気による就業不能状態が一定期間続いた場合に保障される特約でも、その期間が30日と設定されているものもあれば、60日と設定されているものもあります。

このように、保険金が支払われるハードルには違いがあり、自分にとって有利な条件かどうかを確認することが必要です。

団信保険(団体信用生命保険)に加入するときの注意点

ここでは、団信に加入するときの注意点について解説します。

  • 免責事項が設けられている
  • 加入できるタイミングは住宅ローン契約時のみである
  • 借り換えの場合は再度審査が必要になる

順番に見ていきましょう。

免責事項が設けられている

団信には、保険金が支払われないケースが細かく定められており、事前に把握しておくことが重要です。

たとえば、契約者が自殺によって亡くなった場合や、反社会的行為によるケガや障害が残った場合は、保障の対象外となることが一般的です。

また、告知内容に虚偽があった場合も、保険金が支払われない可能性があります。このような免責事項は、金融機関や保険商品ごとに異なるため注意が必要です。

団信を契約する際には、免責事項がどのように設定されているかを必ず確認しましょう。

加入できるタイミングは住宅ローン契約時のみである

団信に加入できるタイミングは、一般的に住宅ローン契約時のみである点にも注意点が必要です。

団信は、住宅ローンの契約と同時にしか加入できない仕組みになっています。ローンの返済中に団信に加入したくなっても、途中から加入することはできません。

借り換えの場合は再度審査が必要になる

住宅ローンを借り換えると、それまで付帯されていた団体信用生命保険の保障は終了します。そのため、借り換え後のローンに対して改めて団信への加入申込みが必要です。

ただし、団信の加入には健康状態などの審査があるため、審査の結果によっては加入できない場合があります。

持病がある場合や、以前の契約時より健康状態が悪化している場合などは、審査に通らないリスクもあります。

団信保険(団体信用生命保険)に加入できない場合の対処法

ここでは、団信に加入できない場合の対処法について解説します。

  • 住宅ローンの契約者を変更する
  • ワイド団信を選択肢の1つとして検討する
  • 団信への加入が必要ない住宅ローンを選ぶ

順番に見ていきましょう。

住宅ローンの契約者を変更する

団信に加入できなかった場合、契約者を配偶者名義に変更する方法があります。

この場合、配偶者が健康状態の条件を満たしていれば、団信への加入が可能です。

ワイド団信を選択肢の1つとして検討する

団信に加入できない場合、ワイド団信の加入を選択肢の1つとして検討するのも手段の1つです。

ワイド団信は加入条件を緩和し、持病がある場合でも一般の団信に比べて加入できる可能性が高い保険です。

ただし、ワイド団信は加入条件を緩和する代わりに、通常の団信よりも金利がいくらか上乗せされる仕組みになっています。

上乗せ金利の目安として、年0.2%〜0.3%程度となることが一般的です。そのため、保険料の負担が増え、住宅ローンの総返済額が高くなる可能性があります。

団信への加入が必要ない住宅ローンを選ぶ

団信への加入が必要ない住宅ローンを選ぶのも、団信に加入できない場合の対処法です。

たとえば、住宅金融支援機構が提供する「フラット35」では、団信への加入が任意となっており、団信に加入しなくても住宅ローン契約が可能です。

そのため、健康状態に不安がある場合でも、団信の加入を心配する必要はありません。

団信の代わりに生命保険や収入保障保険で備える方法も検討しつつ、自分や家族にとって最適な選択をすることが大切です。

団信保険(団体信用生命保険)に関するよくある質問

ここでは、団信に関するよくある質問を紹介します。

  • 団体信用生命保険に入れない病気は?
  • 団体信用生命保険は月々いくらが目安?
  • 団信と通常の生命保険はどっちが得?

疑問の解消にお役立てください。

団体信用生命保険に入れない病気は?

団信の加入には健康状態の審査があり、保険会社の基準によって決まります。しかし、健康面について明確な基準は公表されていないことが一般的です。

保険会社の基準によって異なりますが、一般的に以下の状況に該当する場合は団信への加入が難しい傾向にあります。

  • 病気の治療中で入院・手術を控えている、または既に入院中である
  • 告知書に記載される傷病や障害(がん、脳卒中、精神疾患など)で治療中である
  • 再検査や精密検査を指摘されているにもかかわらず、病院に行っていない

上記に該当する場合、団信に加入する前に治療を終えるなど、健康状態を改善する必要があるでしょう。

団体信用生命保険は月々いくらが目安?

民間金融機関で住宅ローンを借りる場合、団信の保険料は金融機関が負担するため、契約者が別途支払う必要はありません。

死亡や高度障害を保障する一般団信の保険料に関しては、どの金融機関を選んでも実質的な差はないといえるでしょう。

特約付団信を選択する場合は、通常の金利に年0.2%〜0.3%程度が上乗せされることが一般的です。

団信と通常の生命保険はどっちが得?

団信と通常の生命保険のどちらが得かは、ライフスタイルや家計状況によって異なります。

まず、団信と生命保険には大きな特徴の違いがあります。団信は住宅ローンをカバーすることに特化しており、契約者が死亡または高度障害になった場合、ローン残高がゼロになります。

一方、生命保険は保険金を家族が自由に使える点が魅力ですが、住宅ローンを直接カバーするものではありません。

さらに、団信と生命保険の保険料には、金融機関や保険会社ごとに違いがあります。生命保険の方が費用面で有利になる場合もありますが、必ずしもそうとは限りません。

どちらを選ぶべきかは、住宅ローンの契約内容や家庭の収入状況、将来の計画などを踏まえて判断することが重要です。

両者の特性を比較し、自分や家族にとって最適な選択をしましょう。

団信保険は万が一の事態でも安心して対応できるものを選ぼう

団信は、住宅ローン契約者が万が一の事態に備えるための重要な保険です。死亡や高度障害をカバーする一般団信に加え、がんや三大疾病、要介護状態などを保障する特約付団信も選べます。

特約付団信では金利が上乗せされるため、保障内容とコストのバランスを確認することが大切です。

また、健康状態によってはワイド団信などの選択肢を検討する必要があります。団信に加入できない場合、フラット35を活用するのも選択肢の1つです。

団信は万が一の事態でも安心して対応できる保険を選びましょう。

記事監修

染矢 真紀

宅地建物取引士/整理収納アドバイザー1級/フードスペシャリスト/一級衣料管理士
ディスプレイ器具リースの前職を経て、整理収納アドバイザーとして独立。多くの住まいの整理・お片付けをコンサルティングした後オープンハウスに入社。契約後のお客様の引き渡しまでのサポート業務に従事し、2021年度社内賞(顧客満足賞)受賞。お客様の生活スタイルをお伺いした上での的確な提案を得意とする、衣食住のスペシャリスト。

  • 2025年2月時点の内容です。