
一軒家の玄関ドアの鍵交換費用は?相場や自分で交換する方法も
公開日:2025年04月15日
この記事では一軒家の玄関ドアの鍵交換費用について解説します。
一軒家の鍵交換にかかる費用相場は、10,000円〜30,000円が一般的です。これは鍵屋に依頼することを前提とした相場であり、鍵の種類や作業内容によって変動します。しかし、自分で鍵交換を行うことで、部品代のみ(5,000円〜15,000円程度)で済ませることも可能です。
この記事では、鍵交換の費用相場だけでなく、自分で鍵を交換する方法についても解説します。玄関ドアの鍵交換を検討している方はぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
- 一軒家の鍵交換にかかる費用相場
- 一軒家の鍵交換が必要になるケース
- 一軒家の鍵を交換する方法
- 一軒家の鍵交換時の注意点
一軒家の鍵交換にかかる費用相場
ここでは一軒家の鍵交換にかかる費用相場を見ていきます。
- 鍵屋に鍵交換の依頼をする場合
- 自分で鍵交換を行う場合
鍵屋に鍵交換の依頼をする場合
一軒家の鍵交換は、専門業者に依頼すると安心です。しかし、その分費用がかかる点も考慮しましょう。
また、鍵の種類によっても費用は変動します。一般的なシリンダータイプの鍵は10,000円〜30,000円程度で、住宅の玄関で広く使用されています。ドアノブタイプは、勝手口などにも使われ、10,000円〜20,000円程度が相場です。アパートやマンションでよく見られるレバーハンドル錠も同様に10,000円〜20,000円程度かかります。
電子錠(カードキーなど)の場合は、防犯性が高い反面、価格が20,000円〜100,000円と高額になることもあります。
設置には大掛かりな工事が必要なケースもあるため、事前に確認しておくことが大切です。費用対効果を考えながら、最適な鍵を選びましょう。
自分で鍵交換を行う場合
自分で玄関の鍵交換を行う場合、部品代は鍵の種類によって大きく変化します。
一般的なシリンダータイプなら5,000円〜10,000円程度、防犯性の高いディンプルキーの場合は、10,000円〜30,000円以上となることが一般的です。鍵屋に依頼するより自分で交換する方が安価ではあります。しかし、部品代を含めトータルでどれほど節約できるかは状況次第としか言えません。
というのも、鍵交換に必要な工具をすでに所有していればコストを抑えられますが、工具を新たに購入しなくてはならないのであれば、必ずしも安上がりとは言えないからです。
鍵交換はドライバーだけで済むこともあれば、古いインテグラル錠などはノブがサビや汚れで固着して回せず、プライヤーなどの工具が必要になることもあります。
これらの工具代は数千円かかる場合があり、作業が難航すると予想以上の出費になる可能性も考慮しなくてはなりません。
一軒家の鍵交換が必要になるケース
一軒家の鍵交換が必要になる理由はさまざまですが、主に以下のケースが挙げられます。
- 鍵が故障したケース
- 鍵を紛失したケース
- 防犯を強化したいケース
順番に解説します。
鍵が故障したケース
鍵が回りにくくなったり、施錠や解錠に時間がかかる場合は、鍵の故障が進行している可能性があります。特に、鍵が抜けなくなる、鍵穴が摩耗して鍵がうまく噛み合わないといった症状が出ている場合は注意が必要です。放置すると、ある日突然鍵が使えなくなることもあるため、早めに鍵の交換を検討しましょう。
また、鍵のトラブルには経年劣化だけでなく、内部の部品が破損しているケースもあります。
鍵穴専用の潤滑剤を使用しても改善しない場合は、修理ではなく交換を検討するのが賢明です。
鍵を紛失したケース
鍵を紛失した場合、最も大きなリスクは、第三者に拾われ悪用される可能性です。特に、自宅の近くで鍵をなくした場合や、身分証明書と一緒に紛失した場合は、住所が特定される可能性もあるため、すぐに鍵を交換するのが安全です。
また、家族が気づかぬうちに鍵を落としていた場合や、誰かが故意に盗んだ可能性も考えられます。
防犯面を考慮し、合鍵の有無にかかわらず、新しい鍵に交換することをおすすめします。
防犯を強化したいケース
一軒家は集合住宅に比べて防犯リスクが高く、古い鍵を使い続けていると空き巣のターゲットになりやすくなります。特に、ピッキング対策が施されていない古いシリンダー錠やディスクシリンダー錠を使用している場合は、防犯性の高い鍵への交換が推奨されます。
防犯対策として有効な鍵の種類には、以下のようなものがあります。
- ディンプルキー:ピッキングに強く、防犯性が高い
- 電子錠(スマートロック・カードキー):鍵を持ち歩く必要がなく、合鍵の不安がない
- 補助錠の追加:2つ以上の鍵を設置し、不正解錠を防ぐ
特に、一軒家は玄関だけでなく勝手口や窓の鍵も注意が必要です。空き巣の侵入手口を考慮し、鍵の強化を行いましょう。
引っ越しをしたケース
新しい一軒家に引っ越した際も、鍵の交換を検討するべきケースの一つです。
特に中古物件の場合、前の住人が合鍵を持っている可能性があるため、そのまま使用するのはリスクがあります。また、新築であっても工事関係者が仮の鍵を使用していた可能性があるため、最初から防犯性の高い鍵に交換しておくと安心です。
新居で安全な生活を送るためにも、いつ、どこで誰が合鍵を作ったかわからない鍵は交換するのがベストです。
一軒家の鍵を交換する方法
一軒家の鍵を交換する方法には、大きく分けて以下の2つがあります。
- 業者に依頼して鍵を交換する場合
- 自分で鍵を交換する場合
業者に依頼して鍵を交換する場合
鍵交換を業者に依頼する場合、プロの技術で確実かつ迅速に作業を完了できるのが大きなメリットです。
特に、防犯性の高い鍵や電子錠の設置、古い鍵の取り外しが難しい場合などは、業者に依頼するのが安心です。
業者に依頼する際の流れは以下のとおりです。
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| 見積もりの取得 | まず、複数の業者に問い合わせ、見積もりを取ります。鍵の種類や作業内容によって料金が異なるため、事前に確認しておきましょう。 |
| 業者の選定 | 料金だけでなく、実績や口コミを確認し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。 |
| 作業日程の決定 | 業者とスケジュールを調整し、鍵交換の日程を決めます。作業自体は通常1時間程度で完了することが多いですが、状況によっては時間がかかる場合もあります。 |
| 作業の実施 | 当日、業者が作業を行います。事前に打ち合わせをし、作業内容を確認したうえで交換作業を開始します。 |
| 動作確認と仕上げ | 作業完了後は、新しい鍵が問題なく作動するか確認します。不具合があればその場で調整を依頼しましょう。 |
| 支払いと保証の確認 | 交換作業が完了したら、費用を支払います。保証期間やアフターサービスの有無も事前に確認しておくことが大切です。 |
自分で鍵を交換する場合
自分で鍵交換を行うと、業者に依頼するよりもコストを抑えられるというメリットがあります。
ただし、鍵の種類によっては取り付けが難しく、作業が長引くこともあるため注意が必要です。
| 項目 | 概要 |
|---|---|
| 古い鍵の取り外し | ドライバーを使い、内側のノブやプレートを取り外します。次に、ドアの側面にあるデッドボルトのネジを外し、古い錠前を慎重に取り外します。 |
| 新しい鍵の取り付け | 新しいデッドボルトをドアの側面に挿入し、正しい位置に収まっていることを確認してからネジでしっかりと固定します。次に、外側のノブや取っ手を取り付け、内側からプレートや固定ネジを調整します。 |
| 調整と確認 | ネジがしっかり締められているかを確認し、ドアを開閉しながら鍵がスムーズに回るかを試します。施錠や解錠に違和感がある場合は、取り付け位置の調整が必要になることもあるため、再度ネジを緩めて微調整を行うとよいでしょう。 |
自分で鍵を交換する場合は、費用を抑えられる一方で、作業の難易度や必要な工具の有無によっては思わぬ手間がかかることもあります。
DIYが得意な方や簡単な鍵の交換であれば、自分での交換も選択肢の一つです。一軒家の鍵交換時の注意点
一軒家の鍵交換をする際には以下のような注意点があります。
- 鍵の種類によって防犯性が変わる
- 依頼する業者によって費用が変わる
鍵の種類によって防犯性が変わる
鍵の種類によって防犯性能が異なるため、交換する際は慎重に選ぶ必要があります。現在の鍵が古いタイプのものや防犯性の低いものの場合、より安全性の高い鍵に交換することで、空き巣などの犯罪リスクを低減できます。
たとえば、ディンプルキーは鍵穴の構造が複雑で、ピッキング対策に優れた設計が施されており、高い防犯性を持っています。
一方、シリンダーキーは一般的に広く使われている鍵ですが、防犯対策が施されていない古いものは、ピッキングやバンピングといった不正解錠に対して脆弱な場合があります。
鍵の交換を考える際は、自宅のセキュリティレベルや生活スタイルに合ったものを選び、防犯性能を向上させましょう。
依頼する業者によって費用が変わる
鍵交換を業者に依頼する場合、業者によって料金が大きく異なるため、事前に相見積もりを取ることをおすすめします。たとえば、同じ種類の鍵を交換する場合でも、業者ごとの出張費・技術料・部品代が異なり、総額に大きな差が出ることがあります。
また、見積もり時の説明が不明瞭な業者には注意が必要です。最初に安価な金額を提示し、作業後に追加費用を請求するケースもあるため、事前に総額でいくらかかるのかを確認しておくことが大切です。
また、作業後の保証やアフターサービスの有無も確認し、信頼できる業者を選ぶことが重要です。
業者を選ぶ際には、実際に利用した人の口コミや評判、過去の実績を確認するのも有効です。インターネットのレビューサイトや公式ホームページで実績を確認し、対応が丁寧で信頼できる業者を選ぶようにしましょう。
一軒家の鍵交換に関するよくある質問
ここでは一軒家の鍵交換に関するよくある質問を紹介します。
- 防犯性が高い鍵はどんなもの?
- 高すぎる鍵交換費用を抑えるには?
- 一軒家の鍵交換に補助金や助成金はある?
- 一軒家の鍵交換にかかる時間は?
順番に見ていきましょう。
防犯性が高い鍵はどんなもの?
代表的な防犯性能の高い鍵には、ディンプルキー、電子錠、マルチポイントロックなどがあります。ディンプルキーは、鍵に複数の凹凸があることでピッキングが困難な構造になっており、一般的なシリンダーよりも防犯性能が高くなっています。
電子錠(スマートロック)は、暗証番号やICカード、指紋認証を利用して解錠するタイプで、物理的な鍵を使わないため鍵の複製リスクが低く、安全性が向上します。
マルチポイントロックは、1つの鍵で複数のロックポイントを施錠できる仕組みで、通常の鍵よりも侵入に時間がかかるため、防犯性が高いと言われています。
防犯性の高い鍵を選ぶことで、不審者の侵入を防ぐ効果が期待できるため、鍵交換の際には慎重に選ぶようにしましょう。
高すぎる鍵交換費用を抑えるには?
高すぎる鍵交換の費用を抑えるためには、事前の比較検討と適切な鍵の選定が重要です。まず、鍵交換を業者に依頼する場合は、複数の業者から見積もりを取得し、料金やサービス内容を比較することで無駄なコストを削減できます。
また、自分で鍵を交換することで費用を大幅に節約できる場合もあります。シリンダー交換だけならドライバー1本で作業できることもあり、部品代(5,000円〜15,000円程度)だけで済むこともあります。
さらに、自治体の防犯対策助成金を利用できる場合があるため、自分の住んでいる地域で助成制度がないか調べてみるのも良いでしょう。
一軒家の鍵交換に補助金や助成金はある?
一部の自治体では、防犯対策の一環として鍵交換費用の助成金制度を設けています。
特に、高齢者世帯や子どもがいる家庭では、防犯対策の強化が推奨されており、補助金を受けられる可能性があります。
たとえば、東京都内のいくつかの区では、対象経費の2分の1を助成する制度があり、上限10,000円〜20,000円の範囲で助成が受けられます。その他の地域でも、住宅の防犯対策として鍵交換や補助錠の取り付けに対する補助を行っている場合があります。
助成金を利用するためには、事前申請が必要なケースが多いため、鍵交換を検討する際には早めに自治体のホームページや窓口で確認すると良いでしょう。
※参考:
住まいの防犯対策(錠の交換など)にかかった費用の助成について知りたい。|港区
一軒家の鍵交換にかかる時間は?
鍵交換にかかる時間は、自分で作業する場合と業者に依頼する場合で異なります。また、交換する鍵の種類や作業内容によっても大きく変わります。
自分で作業する場合、一般的なシリンダー交換であれば、作業に慣れている人なら30分〜1時間程度で完了することが多いです。ただし、作業に不慣れな場合や、説明書を確認しながら進める場合は、1時間以上かかることもあります。
また、電子錠やマルチポイントロックなどの高性能な鍵に交換する場合は、取り付け作業が複雑になるため、2〜3時間以上かかることもあります。
業者に依頼する場合は、一般的なシリンダー交換であれば30分〜1時間程度で完了します。作業に慣れた専門業者が行うため、スムーズに交換できるのが特徴です。
ただし、電子錠や特殊な鍵の取り付け、ドアの加工が必要な場合は1〜2時間以上かかることもあります。
作業時間を短縮するためにも、事前に見積もり時に鍵の種類や取り付けにかかる時間の目安を確認しておくとよいでしょう。
一軒家の鍵交換は安全で納得のいく方法を選ぼう
一軒家の鍵交換は、家の安全を守るために重要な対策の一つです。
特に、防犯性の低い古い鍵を使い続けていると、不正侵入のリスクが高まるため、最新の防犯性の高い鍵に交換することが推奨されます。
ディンプルキーや電子錠など、ピッキングに強い鍵を選ぶことで、より安心できる住環境を整えられます。
また、鍵交換を行う際は、業者に依頼するかDIYで交換するかを慎重に検討することが大切です。
業者に依頼すれば確実でスピーディーな作業が期待できますが、その分費用がかかります。
一方、自分で交換することで費用を抑えられる場合もありますが、鍵の種類によっては作業が難しいこともあるため、注意が必要です。
さらに、自治体によっては防犯対策として鍵交換の補助金制度を設けている場合があるため、活用できるかどうかを事前に確認すると良いでしょう。
一軒家の鍵交換を検討する際には、防犯性の向上、費用対策、作業時間の目安などを考慮し、安全で納得のいく方法を選びましょう。
記事監修
新井 友隆
宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
東京・神奈川の複数センターでセンター長を歴任後、営業推進部長や埼玉・名古屋エリアの立ち上げにも寄与。2022年からは契約管理部門にて、オープンハウス全国の契約書作成や引き渡し業務を統括中。
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