オフィス機能、快適居住性、
和風嗜好・・・。
Kさんのデザイン事務所付きマイホーム。

K様ご家族は、新居を購入するまでは目黒区目黒本町の借家に住み、グラフィックデザイナーをされている奥様がその近くに事務所も借りていました。
（ご主人様）「二重の家賃負担を考えると、今のような低金利時代なら、買ったほうがよいと思いました」
（奥様）「自宅と事務所は歩いて3分くらいの距離でしたが、仕事が忙しいときは、夜、子どもを寝かせつけてから、事務所へ行くことも...。子どものことを考えても、事務所付きマイホームがベストでした」

（奥様）「住み慣れていたことと、仕事の届けものにバイク便を頻繁に利用していたため、経済性も考えて、都心部に近い目黒区内を主にチェックしました」

（ご主人様）「子どもがよく急病で、病院にお世話になっていたのですが、その病院に通えるということ、さらに小児救急外来のある東邦大学大橋病院に近かったことも決め手になりました」
もう1つ、保育園が徒歩1分の至近距離にあり、そこへ転居後、入園できたことにも大満足されているそうです。ところで、「ご主人の通勤アクセスは？」とお伺いすると
（ご主人様）「皆、遠くから通勤していますから、自分のことは考えませんでした」
とはおっしゃるものの、勤務地の永田町まで、最寄りの池尻大橋駅からダイレクトアクセスとなれば、うらやましい限りです。

また、では、気になる建物のほうはというと
（ご主人様）「建売住宅の形式をとった注文住宅のような建築方法でした」
ここで大活躍したのが、奥様のパソコン＆デザインテクニック
（奥様）「まず、どんな家にしたいかというコンセプトを作りました。さらに、持っているオフィス用品や家具を無駄にしたくなかったので、品名とサイズを書き出したり、どの場所に置きたいというデザインを起こしたり...。それを参考にして、プロの方が最終的な設計を考えてくださいました。うるさい客だと思われていたかもしれませんね（笑）」
実は、その逆。忙しい仕事や家事の合間をぬって、奥様が希望やアイデアを形にした甲斐あって、理想の住まいが実現したのです。では、具体的に1階部分から見ていくと――ミーティングテーブルとパソコンデスクが置かれた部分は床暖房になっており、夏は涼しく、冬は暖かい快適ワーキング環境に。その他、ときにはパーティ会場にも早変わりするという応接スペース、200キロ以上の荷重に耐えるようにと、床に補強を加えたカラーコピー機置き場、喫茶店のようなミラー付き手洗いコーナーを設置した広い来客用のトイレなどのオフィス空間と、ご主人の書籍類や奥様が集めた和食器が飾られた食器棚のある趣味の部屋がありました。

2階には、独立型キッチン＆リビングルーム、12畳の和室、バス、トイレ、洗面所などがあります。
（奥様）「和の生活が好きなので、和室を作っていただきました。ここがいちばん過ごす時間の多い場所。夜も、和室に布団をしいて寝ています」
和室の床の間には、掛軸代わりにクリスマスのタペストリーが飾られていたのですが、
（奥様）「季節に合わせて変えています。前はお月見だったのですが、取材に来られると聞いたので、昨日、息子と2人で、急遽、新しく作りました」
うれしいお言葉をいただきました！ そして3階には、シンくんの部屋と、窓からの眺めが最高なら、インテリアにもこだわった純和風旅館のような客間があります。
（奥様）「親も泊まりくると、居心地がよいといって、くつろいでいますね」
ところで、1～3階部分すべてに共通しているのは、とてもゆとり感が感じられるという点。その理由は、「持っている品物をチェックして、それらが機能的に収まるような備え付け収納棚を随所に設けていただいたため。それと、地震が恐いので（笑）、キッチンと1階の趣味の部屋以外には高さのある家具を置かないようにしたのですが、それもゆとり感につながったようです」

快晴の日曜日。ひととおり取材を終えて帰るとき、シンくんも玄関前まで出て来たので、「これから公園にでも遊びに行くのかな？」と、尋ねると、うなづくシンくん。「このへんは公園も多いんですよ」（奥様）とのことで、子育て環境も抜群のよう。オンタイムもオフタイムも充実のK様一家でした。