目的が明確だったので、
さがしはじめて1ヵ月後に土地が決定。

以前住んでいたのは、東京の板橋区にある中古の戸建て。不動産投資をしていることもあり、自分の家の地価や不動産の価値もまめにチェックしていました。前の家の価値はもう上がりそうにないと読み、住み替えのタイミングと判断したのが一昨年の4月です。

新しい家をさがすために数社訪れたうちの1つが、オープンハウス。23区内で、将来的な資産価値を重視することを担当者の方に伝えたところ、すぐにいくつか紹介してもらって。5月の上旬には、契約のハンコを押していました（笑）。目的がはっきりしていたので迷いがなく、土地が決まるまでは早かったです。

住み替えを検討しはじめて、約1年後、昨年の4月に竣工して、ゴールデンウィーク前には引っ越してきました。

私鉄の駅から徒歩3分という好立地の割には、とても静かな住宅地で気に入っています。当初はガレージつきのプランでしたが、駅近なので車は不要と考えてガレージは縮小。その分、室内の空間を広く取り、間取りも大きく変更しました。

生活感を隠す大容量収納で叶える、
開放的で清々しい家づくり。

最初に提案してもらった間取りは、ファミリー向けのオーソドックスなタイプでした。だから、自分でパソコンの表計算ソフトを使って、理想の間取りを描いてみたんです。担当の方に要望を説明して、実現可能かどうかを専門家の視点でチェックしてもらって。何回かやりとりして今の間取りに決定し、理想に近い家になったと満足しています。

リビングは、当初2階に設計されていたのですが、日当たりの良い3階に移動。逆に寝室は、日当たりを重視しないので2階に変更しました。

3階のベランダは南側に移動して、スペースを広く確保。ゲストが来たときにバーベキューなどができたら楽しいなという考えもあって、シンクも備えつけました。

家の設計や内装でこだわったのは、来客が多いこともあり、なるべく家主の気配を感じさせないこと。そのために、扉の付いている壁面収納や大容量のウォークインクローゼット（WIC）を備えつけました。生活感の出るものを排除して、普段過ごす空間はすっきりと。WICには、洋服や旅行用のスーツケース、季節家電や布団などを収納していますが、まだまだ余裕があります。

家の中のどの空間も気に入っていますが、あえて一番を選ぶとしたら、過ごす時間が長いリビングですね。隅には小上がりのスペースを作りました。そこの壁紙には和テイストのものを選んで、和モダンな雰囲気に。ちょっとしたスペースですが、昼寝をするのにちょうど良いですし、下は収納スペースになっているので便利に使えます。

今住んでいる家の欠点が、
新しい家を理想に近づけるヒントに。

100点満点の家は、なかなか建てられないと思います。だから、「ここだけは譲れない」というところだけ100点をめざし、全体では80～90点で落ち着かせるという心もちでいれば、家づくりは楽しいものになるのではないでしょうか。

そのためには、自分にとっての譲れないポイントや理想の家が明確になっていることも大切です。私の経験上、自分の頭にクリアに浮かんでいない部分は、後で後悔する可能性が高いので。クリアになっていないなら、モデルルームなどをたくさん見て回るのもおすすめです。また、今の家での欠点を挙げて、その逆を考えることもヒントになります。

私の場合は、今回で4回目の住み替えなので、今までの家の良いところは取り入れ、欠点は解消できるように考えました。あとは、旅行が趣味なので、これまで見てきたホテルや旅館、民宿などのホスピタリティーも参考にしています。

1階の洗面所は、ランドリースペースを兼ねているのですが、4畳半ほどの広さに。1人暮らしの家では通常は採用しない、贅沢なつくりになっていますが、私の家にとっては必要不可欠なもの。ときには常識を疑って、自分にとって何が必要かを考えることが大事です。

結果、ゲストにも羽を伸ばしてもらえる家になりました。私にとって、家＝コミュニケーションスペースです。家は人を呼ぶものという軸をぶらさずに、理想的な家づくりができたと満足しています。