マイホームのエリア選びは、現状だけでなく将来性まで見据えて決めたいものです。エリア選びの1つの指標となる「人口増減」に注目して、家さがしのヒントをご紹介します。
エリアの「人口増減」とは、そこに住む人が増えているか、減っているかということ。中でも、家さがしで注目したいのは、その土地に住む人がどれくらい増えているかという点です。人口が増えているエリアでは、暮らすうえでさまざまなメリットが期待できます。
施設や店舗の充実が期待できる
住む人が増えることで、再開発などが行われ、施設や店舗などが整いやすくなります。結果、便利で暮らしやすく、活気のある街になることが期待できるでしょう。
医療や教育の整備が望める
住む人が多ければ、安定した財源が確保されやすく、医療・福祉の高水準のサービスや質の高い教育が期待できます。
資産価値の向上が見込める
住む人が増えて人気エリアになれば、土地や建物の価格が上昇。今後も資産価値が向上する可能性が高くなるでしょう。
それでは、現在、人口が増えている人気エリアはどこなのか。転入者と転出者の差から見ていきましょう。
転入者が転出者を上回っていれば(転入超過)人が増え、転出者が転入者を上回っていれば(転出超過)、減っているということです。
総務省が発表している「住民基本台帳人口移動報告」(2020年1月31日発表)によると、転入超過数が多い道府県は、以下のようなランキングになります。
1位〜4位に東京と近郊三県がランクインしました。各都県の中で、特に人口が増えているエリアを見てみましょう。
23区内では豊島区、新宿区以外のすべての区で、転入数が転出数より増加。特に、2019年は世田谷区、杉並区、練馬区が前年より著しく増えました。
全体に人口の増えている東京近郊の三県では、転入者が転出者を上回っている転入超過の市郡が多くあります。一方、転出者が上回っている転出超過の市郡も。エリア選びで迷った際は、そのエリアの「住民基本台帳」で人口増減や移動者数をチェックしてみると良いでしょう。
人口が増え、人気が高まっているエリアは、今後の暮らしやすさや資産価値の向上が期待できる一方、住宅価格が高騰しがちであることも押さえておきたいポイントです。
たとえば、一都三県の人気都市について、年齢層別の転入超過数を見ると、以下のようになります。
東京23区では、20代の就職世代から30代前半までは転入者が転出者を上回っていますが、30代後半以降は転出者のほうが上回っています。一方、横浜市やさいたま市では、30代後半からの子育て世帯でも転入者が上回っています。
新聞などでも報道されましたが、近年、東京23区の住宅の高騰により、子育て世帯は23区から離れて周辺都市に移っている傾向があると言えるでしょう。では、子育て世帯で東京に住みたい場合は、どうすれば良いのでしょうか。
人口が増えているエリア、特に東京23区や近郊の人気エリアで家さがしをする場合は、マンションと戸建て、両方の価格をチェックしてみましょう。
日本の不動産価格の指標となる「不動産価格指数」の関東地方の数値を見ると、分譲マンション価格は上昇していますが、戸建て(住宅地や戸建て住宅)の価格はそれほど高騰していないことがわかります。
東京やその近郊の人気エリアでの家さがしで、マンションを優先して検討している方は、戸建ても視野に入れてみてはいかがでしょうか。
人口増の人気エリアであれば、土地を含めた資産として保有できる戸建ては、将来的な資産価値の維持・向上が期待できるというメリットもあります。ぜひ、エリア選びの検討材料に加えてみてください。
将来的にも後悔しない家選びのために、検討エリアの「人口増減」をチェック!
東京などの人気エリアを検討しているなら、価格がそれほど高騰していない戸建てが有力な選択肢に!
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