第4回は、近年、都市部でも被害が発生している大雪対策についてご紹介します。太平洋側の平野部では雪下ろしが必要なほどの大雪は降りませんが、雪に慣れていないために、例年にない大雪やわずかな積雪でパニックに。また、交通のまひによって、生活全般に支障をきたすのが都市部の雪害の特徴です。
地震のような突発的な災害とは異なり、大雪はあらかじめ予測することができます。冬も本番になり、雪の季節になったら、気象庁のホームページやニュースサイトなどで情報を収集しましょう。
都市部の雪の被害で、生活に大きな影響を及ぼすのは停電や電話の不通です。また、ドアの前に雪が積もると外出ができなくなり、車の使用もできません。交通がまひすると、スーパーやコンビニにも食品が入荷しないので、日頃から食料品を備蓄することや、病院に行けないこともあるので持病のある方はお薬をまめにチェックして切れる前に早めに受診することが大切です。
大雪に備えて、除雪用具を準備しておくと安心です。金属スコップも活用できますが、重いので疲労度が高いため、プラスチックやカーボネート、アルミ製などの軽いスコップも用意しておきましょう。スコップには、先が角型のものと丸型ものがあります。角型は先が平らなので雪を多く運べ、丸型は先がとがっているので、硬い雪を砕きやすいという特徴があります。
家まわりや車の雪・氷対策には、吹きつけるだけで素早く溶かすことができる「解氷スプレー」がおすすめです。一般的にアルコール系溶剤が原材料なので、水よりも凝固点が低く、吹きつけておくことで再氷結も防げます。
雪のシーズンに入ると、ネット通販などは納品までに時間がかかることもあります。急な大雪に間に合わないという事態にならないように、早めに準備しましょう。
大雪のときにあわてないように、日頃から除雪グッズを用意しましょう。
外出ができず、スーパーやコンビニも商品がなくなることがあるので、日頃から食料品を備蓄し、お薬を切らさないように。
記事監修
危機管理教育研究所代表 危機管理アドバイザー
横浜市生まれ。女性や生活者の視点で家庭、地域、企業の防災・防犯・事故防止対策を提唱している。講演、執筆、リスクマネジメントコンサルなどの他、文部科学省「地震調査研究推進本部政策委員」、東京都「震災復興検討会議」委員などを務める。現在はNHKラジオ マイあさ!の「暮らしの危機管理」のコーナーやテレビ、新聞などで情報提供を行っている。著書に『地震の準備帖―時間軸でわかる心得と知恵』(NHK出版)『サバイバルブック―大地震発生その時どうする? 』(日本経済新聞出版社)『マンション・地震に備えた暮らし方』(エイ出版社)『これ1冊でできる!わが家の防災マニュアル』(明治書院)などがある。
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