実りの秋、食欲の秋と言われるこの季節。実家のご両親や祖父母から、新米や野菜・果物が届くご家庭も多いかと思います。しかし、東京23区や横浜市・川崎市でマイホームをお探しの方は、ガーデニングや野菜の栽培・収穫を楽しむことは諦めている方も多いのではないでしょうか。
そんな方は、区民農園を利用してみてはいかがでしょうか。区民農園とは、区が農家などから借りた農地を整備して、区民に有料で貸し出す制度です。都心に住みながらにして、リーズナブルな価格でガーデニングや野菜の栽培・収穫が楽しめるということで、毎回定員を超える応募がある、人気の制度です。募集情報は各区のサイトや広報誌などに掲載され、定員を超えた場合は抽選で利用者が決定されます。
東京23区で最も農地面積が多い練馬区では、区内19ヶ所の農園に、1,584区画の区民農園があり、1区画400円/月で、1年11ヶ月の間、農地を借りて野菜や植物の栽培・収穫ができます。
1区画は約15m2(約10畳弱)あり、水道、共用農具庫、簡易トイレ、ベンチ、柵、看板、掲示板などが設置されており、防犯対策として、農園の入口にはダイヤル錠も取り付けられています。
また、区内には、区民農園とは別に市民農園も整備されており、こちらは1区画が約30m2で、併設されたクラブハウス内に調理設備などが設置されたもので、1ヶ月あたり1,600円で利用できます。
その他にも、農業体験農園など、複数の農園があり、マルシェでの野菜の販売や収穫体験・農業演習など、地域同士のつながりを深めるイベントなども、積極的に行われています。
東京23区で農地があるのは、半数以下の11区。すべての区に区民農園がある訳ではありません。各区の区民農園の概要をまとめてみました。
自治体によって、「過去に利用したことがある世帯は申し込みできない」、「耕作できる土地を持っていない場合に限る」など、ルールが定められている場合があるので、詳しくは各自治体のサイトをご覧ください。
農園数/区画数 | 面積/1区画 | 料金/(1区画) | 利用期間 | 備考 | |
---|---|---|---|---|---|
千代田区 | なし | ※民営のオーガニック菜園あり | |||
中央区 | なし | ||||
港区 | なし | ※民営のレンタル菜園あり | |||
新宿区 | なし | ||||
文京区 | なし | ||||
台東区 | なし | ||||
墨田区 | 1/26 | 約12m2、約18m2 | 5,000円、8,000円 | 4月~翌年2月(11ヶ月) | ※栃木県鹿沼市の貸し農園を利用 ※別途交流区画あり |
江東区 | 3/547 | 約10m2 | 10,000円 | 5月~翌年2月(10ヶ月) | ※別途団体用区画あり |
品川区 | 1/32 | 約10m2 | 22,000円 | 4月~翌年2月(11ヶ月) | |
目黒区 | 1/45 | 約8m2 | 5,500円 | 4月~翌年2月(11ヶ月) | ※世田谷区深沢の区民農園を利用 |
大田区 | 5/299 | 約10m2 | 24,000円 | 4月~翌々年2月(1年11ヶ月) | |
世田谷区 | 20/907 | 約15m2 | 18,400円 | 3月~翌々年の1月(1年11ヶ月) | ※別途、休憩施設を備えた区民農園あり |
渋谷区 | 3/85 | 約10m2 | 12,000円(※3年目は11,000円) | (2年11ヶ月) | ※区民菜園 |
中野区 | 1/151 | 約9.9m2 | 3,000円 | 4月~翌年2月(11ヶ月) | ※親子農園につき、同居中の18歳未満の子供と利用する、などの条件あり ※別途高齢者農園あり |
杉並区 | 11/1,545 | 約10m2 | 7,000円 | 3月~翌々年3月(最長3年間) | |
豊島区 | なし | ||||
北区 | なし | ||||
荒川区 | なし | ||||
板橋区 | 39/約2049 | 約15m2 | 5,500円(9ヶ月を超え12ヶ月未満) 4,000円(6ヶ月を超え9ヶ月以下) 3,000円(6ヶ月以下) |
3月上旬~翌年1月 | |
練馬区 | 19/1,584 | 約15m2 | 400円/月 | 3月~翌々年1月(1年11ヶ月) | ※別途、クラブハウス付きの市民農園あり |
足立区 | 17/1262 | 約15m2 | 6,000円 | 2年 | ※別途団体用区画あり |
葛飾区 | 11/583(偶数年利用開始)、10/438(奇数年利用開始) | 約15m2 | 700円/月 | 3月上旬~翌々年1月(1年11ヶ月) | |
江戸川区 | 36/1590 | 約15m2 | 14,000円 | 4月~翌々年2月(1年11ヶ月) |
農地や区民農園がない区でも、自治体や民間企業によって農園や菜園が運営されている場合があります。
例えば農地のない品川区では、児童遊園内に農園を整備し、年に一度の収穫祭は、地域の人々の大切なふれあいの場になっています。
民間企業が運営する中央区の「3331 Arts Chiyoda」の屋上にあるオーガニック菜園では、約1坪の菜園を初期費用20,000円、月額7,000円で借りることができます。
港区には、麻布十番駅からわずか徒歩8分の場所に、民間企業が運営する「元麻布農園」があります。レンタル菜園は1区画あたり1m2で年間11万3,400円と、区民農園と比べると高くなりますが、はさみ、スコップ、支柱などの必要な道具はすべて揃っている他、水やりや簡単な除草の代行、ご希望の方には収穫時期をメールでお知らせなど、都会で働く方には便利なサービスが揃っています。
さらに元麻布農園では、毎週土曜日に農家の方が来てくれて色々質問相談できたり、できる他、牡蠣祭りやバーベキューが開催されるなど、利用者や農家の方との交流が広がる様々なイベントが開催されています。
略語の意味を正しく理解することで、マイホーム探しがより楽しくなるかもしれません。
先々まで後悔しないために、マイホームのエリア選びのヒントをご紹介します。
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