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リバースモーゲージとは?仕組みやメリット・デメリットを徹底解説

リバースモーゲージとは?仕組みやメリット・デメリットを徹底解説

2025年3月10日(月)

この記事では、リバースモーゲージについて解説します。
定年退職後に生活資金に困った際の対処法として、リバースモーゲージの利用が挙げられます。リバースモーゲージは自宅に住みながら資金を調達できる仕組みですが、利用するデメリットをあらかじめ知っておくことが大切です。
この記事では、リバースモーゲージの概要や利用するメリットとデメリットについて解説します。リバースモーゲージで得た資金の使い道や、後悔しないポイントも紹介するので、利用を検討している人はぜひこの記事を参考にしてください。


【この記事でわかること】

  • リバースモーゲージとは?
  • リバースモーゲージを利用するメリット・デメリット
  • リバースモーゲージで認められている資金の使い道
  • リバースモーゲージで後悔しないためのポイント

リバースモーゲージとは?

リバースモーゲージとは、自宅を担保にして金融機関から融資を受ける、高齢者を対象とした貸付制度です。利用者が亡くなったときに担保となっている自宅を売却して返済します。

融資金は定期的に受け取ったり、一括で受け取ったりできます。金融機関に限らず、都道府県の福祉協議会が提供している場合もあるため、利用を検討する場合は居住地で利用できるリバースモーゲージを比較してから契約しましょう。

ここでは、リバースモーゲージについて以下3点から解説します。

  • リバースモーゲージの主な仕組み
  • 一般的な住宅ローンとの違い
  • リースバックとの違い

順番に見ていきましょう。

リバースモーゲージの主な仕組み

リバースモーゲージでは、利用者がマイホームに住み続けながら融資を受けられます。

原則として、利用者が亡くなったときや住宅を売却するときに返済します。

マイホームを手放さずに生活を続けられるため、退職後で収入が減ったケースや介護・入院などで出費が増えたケースに活用が可能です。

一般的な住宅ローンとの違い

一般的な住宅ローンでは、住宅の購入時に融資金をまとめて借入し、長い期間をかけて毎月少しずつ返済します。

リバースモーゲージは融資金を一括で受け取ることも可能ですが、複数回に分けて定期的に受け取る方法もあります。返済は利用者が亡くなった後やマイホームの売却時にまとめて行う点も、住宅ローンとの大きな違いです。

リースバックとの違い

リースバックは、マイホームを売却してまとまった資金を手に入れ、その後は賃貸としてその家に住み続ける仕組みです。

現金を受け取れるタイミングが早く、資金の用途も制限されていません。

リースバックでは家を売却した代金で一度に返済する必要がありますが、リバースモーゲージではマイホームへの居住を続ける限り返済が延長される点が、大きな違いでしょう。

リバースモーゲージを利用するメリット

ここでは、リバースモーゲージを利用するメリットを見ていきましょう。

  • 自宅に住み続けながら資金調達できる
  • 毎月の支出額を減らせる
  • 契約内容を配偶者に引き継げる

上記3点を順番に解説します。

自宅に住み続けながら資金調達できる

リバースモーゲージを利用すれば、自宅を手放すことなく資金を得られます。

まとまった資金を手に入れるために家の売却を検討する場合、引っ越しや新居の賃貸、もしくは購入が必要です。引っ越しや新居に使う費用が、自宅の売却金を上回ってしまう場合も考えられます。

リバースモーゲージなら、住み慣れた家を離れずに融資を受けられるため、安定した生活を保ちながら資金を確保できます。

毎月の支出額を減らせる

通常の住宅ローンであれば、毎月返済が必要です。1ヶ月あたり10万円程度の返済が発生する場合があり、家計への大きな負担となるでしょう。

一方で、リバースモーゲージを利用すれば返済は後回しになるため、毎月の支出額を抑えられます。

融資金を定期的に受け取ったり、必要なときに受け取ったりすることも可能で、月々の家計への負担を軽減できます。

契約内容を配偶者に引き継げる

リバースモーゲージ契約では、利用者が亡くなった場合でも契約内容を配偶者に引き継げるケースがあります。

利用者が亡くなった後でも、配偶者は住居を確保してこれまで通りの生活を続けられます。

ただし、場合によっては引き継げないおそれもあるため、契約時に金融機関の担当者に確認しましょう。

リバースモーゲージを利用するデメリット

リバースモーゲージには、メリットがある一方で以下4つのようなデメリットもあります。

  • 審査の条件が厳しい傾向にある
  • 返済期間が長いと負担が増加する場合がある
  • 金利変動のリスクがある
  • 不動産価値が下がると借入限度額に影響する

順番に見ていきましょう。

審査の条件が厳しい傾向にある

リバースモーゲージを利用する際には、住宅ローンと同様に金融機関などの審査を通過しなければなりません。

年齢や自宅の価値、申請者の健康状態などから審査され、リバースモーゲージの条件は厳しい傾向にあります。

利用できないケースも考えられるので、リバースモーゲージ以外の手段も検討しておくことがおすすめです。

返済期間が長いと負担が増加する場合がある

先述のとおり、リバースモーゲージのメリットは、利用者の死亡時や住宅の売却時などに返済を後回しできる点です。

しかし、返済期間が長くなると利息が積み重なって総返済額が増えるおそれがあります。

長期間に渡って融資を受ける場合、返済負担が想定よりも大きくなるでしょう。

金利変動のリスクがある

リバースモーゲージは、一般的に変動金利で提供されています。そのため、借りた時点では金利が低かった場合でも、返済期間中に金利が上昇して総返済額が大きくなるリスクがあります。

特に、2025年1月には日銀が追加の利上げを発表し、17年ぶりの高水準となりました。リバースモーゲージの利用を検討する際には、経済状況などを踏まえて慎重に判断しましょう。

※参考:

日銀 追加利上げ 政策金利0.5%程度に引き上げ 植田総裁が会見|NHK|日本銀行(日銀)

不動産価値が下がると借入限度額に影響する

リバースモーゲージの融資額は、担保となる自宅の価値に基づいて決定します。万が一、自宅の不動産価値が低下した場合、借入限度額が減少してしまうでしょう。

想定していた融資額を受け取れず、資金調達が十分にできないおそれがあります。

リバースモーゲージで認められている資金の使い道

リバースモーゲージで得た資金の使用用途は、金融機関によって異なります。ここでは、三大銀行におけるリバースモーゲージ型住宅ローンの資金用途をチェックしましょう。

銀行名 資金用途
三井住友銀行 ・原則 自由(ただし、事業性資金や金融商品購入資金を除く)
三菱UFJ銀行 ・自ら居住する住宅の建設・購入資金、およびそれに付随する費用
・自ら居住する住宅のリフォーム資金
・住み替え先のサービス付高齢者向け住宅の入居一時金
みずほ銀行 ・本人が所有して居住する住宅の建築、または新築・中古住宅購入のための資金
・現在借入中の住宅ローンの借換資金
・本人が居住する住宅の増改築や模様替え、または修繕資金
・本人が住み替えるサービス付き高齢者向け住宅の入居一時金
・本人の子世帯などが居住する住宅の建築、または新築・中古住宅購入のための資金

※参考1:SMBCリバースモーゲージ 商品説明書丨三井住友銀行


※参考2:リバース・モーゲージ型 住宅関連ローン丨三菱UFJ銀行


※参考3:60歳から相談できる住宅ローン みずほ リ・バース60丨みずほ銀行



三大銀行でも、資金用途の制限は大きく異なります。また、上記以外の資金用途として、老後の生活資金や医療・介護費用、子への生前贈与などが認められているケースが多くあります。

リバースモーゲージで後悔しないためのポイント

ここでは、リバースモーゲージで後悔しないためのポイントを見ていきましょう。

  • 相続人と十分に相談してから契約を決める
  • 返済がきついと判断したら金融機関に相談する
  • リバースモーゲージ以外の手段を検討する

順番に解説します。

相続人と十分に相談してから契約を決める

リバースモーゲージを利用する前に、マイホームの相続をする予定の相続人に十分に相談しましょう。

リバースモーゲージでは自宅を担保にするため、利用者が亡くなった後に自宅が売却されることになります。相続人が影響を受けることを理解し、了承を得てから契約を進めましょう。

返済がきついと判断したら金融機関に相談する

リバースモーゲージの返済が難しいと感じる場合には、すぐに金融機関へ相談しましょう。返済条件の見直しや支払い猶予を検討してくれる場合があります。

無理に返済期間を延長するよりも、早期に対処することをおすすめします。

リバースモーゲージ以外の手段を検討する

老後の資金を調達する方法として、リバースモーゲージ以外に不動産担保ローンやリースバックなどが挙げられます。

不動産担保ローンは、家や土地などの不動産を担保として融資金を得るローン商品です。リバースモーゲージ以外に使用できるこれらの調達方法を比較検討して、自分に合っているものを選択しましょう。

リバースモーゲージに関するよくある質問

ここでは、リバースモーゲージに関してよくある以下3つの質問に回答します。

  • リバースモーゲージ型住宅ローンってなに?
  • 子供がいない人もリバースモーゲージの審査は通る?
  • リバースモーゲージに年齢制限はある?

疑問の解消にお役立てください。

リバースモーゲージ型住宅ローンってなに?

リバースモーゲージ型住宅ローンは、自宅を担保にして融資を受け、自宅を売却することで返済を行う住宅ローンです。通常の住宅ローンとは異なり、毎月返済する必要はありません。

利用者が亡くなった場合や、自宅を売却した場合に返済が実施されます。

子供がいない人もリバースモーゲージの審査は通る?

子供がいない場合でも、リバースモーゲージの審査を通ることは可能です。

審査で重視されるのは、自宅の価値や借り手の年齢、健康状態などであり、相続人がいるかどうかは基本的な要件には含まれません。

ただし、相続人がいない場合、契約内容を引き継ぐ人がいないため、その点について金融機関から追加の説明を受けるでしょう。

リバースモーゲージに年齢制限はある?

リバースモーゲージには年齢制限が設けられています。先ほど挙げた三大銀行では、以下の年齢制限が設けられています。

銀行名 年齢制限
三井住友銀行 契約時の年齢が満60歳以上の人
三菱UFJ銀行 契約時の年齢が満60歳以上で、満80歳の誕生日までに借入する人
みずほ銀行 お申込時年齢が満60歳以上の人

※参考1:SMBCリバースモーゲージ 商品説明書丨三井住友銀行


※参考2:リバース・モーゲージ型 住宅関連ローン丨三菱UFJ銀行


※参考3:60歳から相談できる住宅ローン みずほ リ・バース60丨みずほ銀行



年齢制限は金融機関によって異なるため、契約時に担当者へ確認しましょう。

リバースモーゲージは今後のリスクを考えて検討しよう

この記事では、リバースモーゲージについて解説しました。

リバースモーゲージは、退職後や介護・病気などで出費が重なったときに、自宅に住み続けながら資金を調達できる仕組みです。住み慣れた家を手放す必要がなく、毎月の返済も発生しません。

ただし、利用者が亡くなった後に家を売却する必要があり、相続人と事前に話し合ってから契約する必要があります。

この記事で解説したメリットやデメリットなどを踏まえて、契約の判断を決定することをおすすめします。

記事監修

新井 友隆

宅地建物取引士/2級ファイナンシャル・プランニング技能士
東京・神奈川の複数センターでセンター長を歴任後、営業推進部長や埼玉・名古屋エリアの立ち上げにも寄与。2022年からは契約管理部門にて、オープンハウス全国の契約書作成や引き渡し業務を統括中。

  • 2025年1月時点の内容です。

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