お気に入り物件
0
保存した条件
0
最近見た物件
0
ホーム
ホーム
お役立ちマガジン
家と暮らしのコラム
親子二代で住宅ローンを返済!親子ローンの仕組みとポイント。

親子二代で住宅ローンを返済!親子ローンの仕組みとポイント。

2020年12月10日(木)

お金のあれこれ

目次

人生100年時代を迎え、暮らし方や住まいへの考え方も長期的な視点で考える時代へ。共働き世帯が増えたことで、効率的で安心な選択肢であると、親との同居が見直されています。また、将来は同居して、親の老後のめんどうをみたいと考えている人も多いことでしょう。そんなニーズの高まりを受けて、注目されているのが「親子ローン」です。単独ではマイホーム購入が難しい場合も、親から子へローンをリレーする「親子ローン」なら現実のものに! それでは、メリットや注意点を詳しく見ていきましょう。

そもそも親子ローンって何?

親と子で住宅ローンを借りて、協力して返済していく場合、次の3つのパターンがあります。ここでは親から子へとリレー形式でローンを引き継ぐ「親子ローン」について、ご紹介します。

  • 収入合算(親と子の収入を合算してローンを組む)

  • ペアローン(親子が同時にローンを返済していく)

  • 親子ローン

収入合算、ペアローンは、「マイホーム購入時のお金講座・第2回」で詳しく解説していますので、こちらをご覧ください。

「親子ローン」とは、同居や二世帯住宅など、同じ物件にかかるローンを親子など、親族のペアで住宅ローンを組み、二世代にわたって借入金を返済していく住宅ローンのことです。

親子ローンのしくみ

住宅ローンの返済期間35年

当初は親がローンを返済し、親が定年で退職をしたり、高齢になったりしたときに、子が返済を引き継ぎます。一般的に、住宅ローンは80歳までに返済を終えるという条件なので、親が高齢のために長期のローンを組めない場合など、「親子ローン」を活用すれば、借り入れが可能になります。

「親子ローン」は新築だけでなく、住み替え、リフォームなどでも利用することができます。

どんな人に向いている?

  • 同居中、もしくは同居のための住宅を購入する予定がある人

  • 親が高齢で、預貯金はあっても年金収入のみ、子の収入が少ないなど、親や子の単独では住宅ローンが組みにくい場合

親子ローンのメリットとデメリット

親子ローンは、単独でローンを組む場合に比べて、年齢制限の問題をクリアでき、借入額が増えるなど、さまざまなメリットがあります。その一方で、親から子へ引き継ぐことによるデメリットもあります。

親子ローンのメリット

年齢制限の問題を解決

親が満70歳以上でも、要件にあてはまる子どもを後継者につけることで、「フラット35」の申し込みが可能になります。

住まいの選択肢が増える

親子の年収を合算した金額を借入れ時の資力として計算(金融機関によって異なり、子の収入の1/2を合算する場合も)。単独の場合よりも借入れ可能な金額が増えるため、選べる住まいの幅が広がります。

借り入れの期間が長い

「フラット35」で子が引き継ぐ場合は、長期間の返済が可能になり、結果として毎月の返済額が楽になります。

ダブルで住宅ローン控除

親子の両方が住宅ローン控除を受けられるので、所得税の負担を軽減できます。

親子ローンのデメリット

親が亡くなっても債務は残る

親が加入期間中に亡くなった場合、残った債務は子に引き継がれます。これは子が「団体信用生命保険(団信)」※に加入するのが一般的であるため。ただし「フラット35」の場合は親のみが団信に加入できるので、子の債務返済は不要です。

  • ※債務者がローン返済途中に死亡した場合に、それ以降の返済が不要となる生命保険。

新たにほかの住宅ローンを組めない

親子ローンでは、親子の両方が住宅ローンの債務者。そのためローンを完済するまで、子が新たな住宅ローンを組むことはできません。

相続のトラブルに発展しやすい

土地付き住宅の購入に親子ローンを用いた場合、土地と家屋の相続権は、自動的にローンを受け継いだ子になります(兄弟姉妹がいる場合に遺産相続の争議に発展する可能性)。

持ち分に合わせた登記をしないと贈与とみなされる

親子ローンで購入した不動産は、親と子のローン比率に合わせて不動産の登記をする必要があります。最初から子の名義にしてしまうと親から子への贈与と判断され、贈与税が課税される可能性があります。

親子ローンの要件とポイント

親子ローンを利用するにあたっての条件や審査内容は、金融機関によって異なります。おおむね次の要件にあてはまる場合に限られます。

親子ローン後継者の要件

  • 子が親と同居、または同居予定

  • 申込者本人の子・孫またはその配偶者

  • 子の年齢は20歳以上、完済時に80歳未満

  • 親子両方に継続的な収入があり、通常のローン審査で問題がないこと

親子ローンを利用すると、親の年齢にかかわらず子の申し込み時の年齢を基準に、借入期間を選ぶことができます。

また、親を基準とした場合に比べて、返済期間が長くなるため毎月の返済額を抑えることにつながります。

注意したいポイント

  • 通常の住宅ローン同様、親子ローンでも団体信用生命保険(団信)へ加入できますが、子が加入するケースが一般的です。

  • 親が団信に加入できる場合でも、保証期間は80歳まで。それ以降は保証がなくなり、子が新たに団信に加入する必要があります。

  • そんな場合に備えて、親が健康なうちに割安な掛け捨てタイプの生命保険に加入するのも1つの方法です。

子育てのサポートや生活費のコスト削減など、メリットも多く、子育て世代に見直されている「親との同居」。長寿社会の強い味方ともいえる親子ローンを活用して、わが家にぴったりなマイホームを手に入れましょう。

これが結論!

ポイント1

親や子の単独では住宅ローンが組みにくくても「親子ローン」を活用すればマイホームを購入できる!

ポイント2

親子でリレー返済するので、住まいの選択肢が広がり、返済の負担や不安を軽くできる!

  • 2020年12月時点の内容です。
武井 翔平

記事監修

武井 翔平(たけい しょうへい)さん

ファイナンシャルプランナー

株式会社FPパートナー京葉支社所属。2級ファイナンシャル・プランニング技能士。23歳の時に出会ったFPから影響を受けて、独学でFP技能士資格を取得。26歳の時にFPへ転職。現在FP歴8年目。住宅に関わる資金相談を中心に、ライフプラン設計等幅広い分野で活躍中。
https://fp-moneydoctor.com/

「家と暮らしのコラム」新着記事

おすすめのコンテンツ

ページの上部へ