この記事では、注文住宅と建売住宅のどちらがいいかを解説します。
新築住宅には、注文住宅と建売住宅の2種類があります。注文住宅は契約してから着工しますが、注文住宅は既に完成している状態の家を購入するスタイルです。
この記事では、それぞれのメリット・デメリットや費用面・間取りの自由度などを比較します。注文住宅か建売住宅かで悩んでいる人は、ぜひこの記事を参考にしてください。
【この記事でわかること】
ここでは、それぞれの特徴をさらに詳しく見ていきましょう。
間取りや外観と内装のデザイン、使用する建材や設備を自由に選べるため、自分の理想の家を実現しやすい点が大きな特徴です。
また、注文住宅は長期優良住宅やZEH住宅など省エネ性能が高い住宅を選べることが多く、将来のランニングコストを抑えた家づくりが可能です。
ただし、土地探しと施工店選びを同時に進める必要があります。
既に完成した住宅を選ぶことが多く、購入前に住宅を細部まで確認できます。
また、価格が明確に決まっているため資金計画を立てやすく、将来のライフプランやマイホームでの生活をイメージしやすいでしょう。
ここでは、注文住宅のメリットとデメリットを見ていきましょう。
間取りや外観のデザイン、内装に使用する素材など、すべて好みに合わせて選択できます。
また、建材や設備も最新のものや高性能なものを選べるので、断熱性や耐震性に優れており家事効率がいいマイホームを実現できるでしょう。
家が作られる過程を自分の目で確認できるため、施工の状況を把握しやすい点もメリットとして挙げられます。
予算が決まっている場合には、実際に取り入れられる希望条件は限られるでしょう。
また、契約してから設計や着工を行うため、入居までに時間がかかります。一般的に、注文住宅で契約から入居までに必要な期間は1年程度です。
家だけでなく土地も一緒に探す必要があるため、スケジュールを立てて計画的に実行することが大切です。
ここでは、建売住宅のメリットとデメリットを解説します。
建売住宅は仕様や設備が既に決まっています。
ほとんどの場合、標準仕様が採用されているため、注文住宅よりも価格を抑えられる傾向があります。また、完成している物件を購入するため、契約から入居までの期間が短い点がメリットの1つです。建売住宅の場合、契約から1ヶ月程度で入居できます。
実際の建物を見学してから購入するため、新居での生活を具体的にイメージしてから購入できます。入居後に想像と違ったなどのトラブルを防止できる点も、嬉しいポイントです。
オプションを付ければ変更できる場合もありますが、追加の工事やそれに伴う費用が必要です。
また、完成済みの物件であるため、建築中の過程を確認できません。施工の品質に不安を感じることがあるため、必要に応じて施工会社に地盤調査の結果や施工中の写真を見せてもらうよう依頼しましょう。
分譲の建売住宅を購入する場合は、周囲の家も似た外観や内装になっていることがほとんどです。デザイン性にこだわる人であれば、物足りなさを感じるでしょう。
ここでは、以下7点から注文住宅と建売住宅を比較して見ていきましょう。
住宅金融支援機構が提供しているフラット35利用者調査では、注文住宅と建売住宅の購入費用が以下のようになりました。
土地付き注文住宅 | 建売住宅 | |
---|---|---|
手持ち金 | 610.2万円 | 371.3万円 |
融資金 | 4,744.4万円 | 3,569.8万円 |
その他の資金 | 325.0万円 | 258.2万円 |
合計 | 5,679.6万円 | 4,199.3万円 |
参考:
注文住宅のほうが、1,500万円ほど高い結果となっています。
建売住宅の販売価格には土地代も含まれているため、注文住宅で土地と建物を分けて購入する場合よりも価格を抑えられるでしょう。
注文住宅の場合、施工会社と契約を結んでから、設計や設備選び、間取り決定を行います。
すべて決定してから着工するため、契約から入居までには1年程度がかかります。また、土地探しから行う場合には、さらに長い期間が必要になるでしょう。
一方、建売住宅は完成している住宅を土地とセットで購入します。
土地を探したり家の間取りを決めたりする手間を省けるため、入居までの期間は1ヶ月ほどであることがほとんどです。注文住宅は間取りを自由に決定できるため、家族のライフスタイルや好みに合った家を実現できます。
また、将来的なバリアフリー化や家族構成の変化にも対応できる柔軟な間取りを選べるので、長期的に快適な生活を送れるでしょう。一方、建売住宅は間取りが決められているため、大きな変更はできません。自分の希望に近い物件を探す必要があり、100%希望条件と合致した家を見つけることは難しいでしょう。
注文住宅は、将来的なリフォームを見据えたうえでの設計が可能です。たとえば、子ども部屋を将来的に分けることを想定しているなら仕切り扉を付けたり、老後に備えて段差をなるべく減らしたりするなどの工夫ができます。
一方、建売住宅の場合は構造上、間取りの変更が難しいといえます。リフォームを検討する際には、施工会社や設計士などの専門家への相談が重要です。注文住宅はキッチンやトイレ、浴室、洗面所などに導入する設備を自分で選べます。最新設備を導入できる場合もあり、使い勝手が高い家になるでしょう。
また、採用する建材も断熱性が高いものを選んだり、より耐震性が高い構造を選んだりできるため、安心して快適に過ごせるマイホームを実現できます。一方、建売住宅の設備や性能は標準仕様であるケースがほとんどです。オプションで変更はできても、別途の工事や費用がかかります。
注文住宅の場合、土地と住宅を分けて契約するケースが多くあります。住宅ローンの手続きが複雑になるため、契約時の手間が増えるでしょう。
一方、建売住宅では土地と建物がセットで販売されているため、ローンの手続きをスムーズに済ませられます。どのようなアフターサービスを受けられるかは施工会社によって異なるので、事前に保証期間や修理内容を確認しておくことをおすすめします。
契約を進める前に、提供されるサービスの充実度や入居後のサポートに関する口コミをチェックしておくことも、家探しのポイントです。
ここでは、注文住宅と建売住宅についてよくある質問を見ていきましょう。
注文住宅や建売住宅は、ライフステージが大きく変化するタイミングで購入することがおすすめです。例えば、結婚や出産、子どもの進学など、これからの生活に合った家を選ぶことがポイントとなります。
また、頭金が貯まったタイミングで家を買うことも1つの方法です。頭金は住宅ローンの借入額を抑えるために支払うもので、金額の目安は購入価格の10%程度です。
資産価値には、立地条件や建物の品質、メンテナンス状況などが影響します。
注文住宅は性能が高い設備を導入したり断熱性が高い家に仕上げたりできますが、間取りやデザインの独自性が高いと資産価値が落ちてしまう場合があります。
一方、建売住宅は万人受けしやすい間取りやデザインが採用されているため、設備や住宅全体の性能が高い建売住宅なら、資産価値を維持できるでしょう。
注文住宅と建売住宅のどちらが資産価値が高いとは一概にいえませんが、いずれにせよ定期的なメンテナンスを欠かさずに実施することが大切です。"注文住宅みたいな建売住宅"とは、建売住宅でありながら注文住宅のような自由度や個性を取り入れた住宅のことです。
購入者が内装や設備の一部を選択できるセミオーダーの建売住宅や、デザイン性や機能性が高い建売住宅を指します。
建売住宅の手軽さと注文住宅の自由度の両方を享受できるため、人気がある住宅です。この記事では、注文住宅と建売住宅の特徴を解説しました。
注文住宅と建売住宅には、それぞれメリットとデメリットがあります。費用面だけでなく、将来的なランニングコストや長期間快適に生活できるかなどを考慮して、どちらを選ぶか判断しましょう。
また、家を購入する際には複数の施工会社や家を内見して比較したうえで、決定することが大切です。
焦って購入しないよう、スケジュールには余裕を持って動きましょう。記事監修
宅地建物取引士/整理収納アドバイザー1級/フードスペシャリスト/一級衣料管理士
ディスプレイ器具リースの前職を経て、整理収納アドバイザーとして独立。多くの住まいの整理・お片付けをコンサルティングした後オープンハウスに入社。契約後のお客様の引き渡しまでのサポート業務に従事し、2021年度社内賞(顧客満足賞)受賞。お客様の生活スタイルをお伺いした上での的確な提案を得意とする、衣食住のスペシャリスト。
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